「さあ、どうかしらね。ただ、私も神様じゃないから、智华のことをすべて想定通りに育てて来られたとは思っていないわ」
総太郎の质问の仕方が大雑把だったせいか、冴华の答えは、今日の状况を作ったことと智华との亲子関係をここまで冷淡にしてきたこと、双方に言及しているようだった。
冴华は小さく笑みを浮かべる。
「ま、こうやってあなたがこの子を覚醒させてくれることを期待して色々仕挂けたのは确かよ。でも、こうも私にとって都合のいい状况になっているのはあなたの弱さが悪いんだからね」
すべてが想定通りにはいかなかったにしろ、ある程度は彼女の思った通りであったようだ。自分と智华の関係は思い通りにいかなくとも、総太郎を陥穽に落とすことは容易にできる。それが冴华という人间だった。
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(都合がいい、か。冴华、お前は自分の娘にライバルになってくれることを求めていたのか)
だからこそ、普通の母娘のように仲睦まじくはしてこなかったのかもしれない。冴华が自覚的だったかはわからないが、本质的なところで、冴华は智华に自分を胁かす存在になってもらいたがっている。それはもしかすると、総太郎が冴华のライバルたりえない存在に堕ちてしまったために、その代偿を求めていたからなのかもしれない。
「二人が何言ってるかわからないけど、これからはそういう内绪话みたいなのは许さないからね」
智华は総太郎の顔に小さな手を当ててきた。その触れ合った肌からは、厳しさは感じられない。
「お父さん、これからは私がお母さん以上にお父さんを喜ばせてあげるからね。お父さんが変态なのも别にいいや、私で兴奋したりしてくれるのは嬉しいし、许してあげる」
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「総太郎、私もまだまだ智华には负けないわよ。奴隷夫として今まで爱してきたつもりだけど、これからもいっぱい気持ちよくさせてあげるわ」
智华と冴华が総太郎の顔を覗き込んでくる。二人とも、それぞれに女性として魅力的だと総太郎は感じてしまっていた。
そして、これからは冴华と智华は総太郎を责めることによって竞い合い、これまでの微妙に距离感のあった亲子関係から、女同士のライバル意识をぶつけあって距离を缩めていくに违いない。
(冴华には智华への爱情がないんじゃないかと思ったりもしたが……これなら、大丈夫かもしれないな。俺への责めを通して、二人がこれからライバルとしてでも心を通わせてくれるようになるなら、必ずわかりあっていけるはずだ)
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