その度に俺たちは魔族とぶつかり迎撃していたのだがーその日ついに拉致されてしまったのだ。
その原因が、彼女ーレミィである。
その日レミィはあろうことか、俺の食事に睡眠薬を混ぜ、更に睡眠の魔法をかけた上で彼女の后ろから魔力封じの手锭をかけ、彼女を魔族に引き渡すと自らも姿を消した。
はじめは魔族に操られたのかと思ったが调査を続けていくうちに、彼女がちょうど一週间前ーつまり俺と姫様が付き合いはじめてからずっと、魔族と秘密裏にコンタクトをとり、绵密な计画をたててたことがわかった。
「ごめんね……。すぐにでも话したかったんだけど……色々ごたついてて。だから、见つけてくれるのを待ってたんだ……。すごい久しぶりだよね?レイヴと二人きりで话すの……。」
「レミィ。……姫様はどこだ?」
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「……。探せばいるよ。この馆のどこかに。捕虏として扱うって言う魔族との约束だから。法律に则った待遇は、约束する。」
姫様と俺が口にしたとたん、目に见えて彼女の态度が変わった。苛立ちと、心のそこからどうでもいいと言うような态度。その态度から予测していたことではあったが、动机がすぐに俺だと理解した。
レミィは昔から俺なんかよりずっと头がよかった。だが同时にどこにいくにしても彼女は俺についてきた。俺が勇者になると决めて剣の修行を始めると一年もしないうちに彼女はそれまで学んだこともなかった魔法を勉强し、仅か一年もしないうちに村一番の魔法の使い手となり王国でも10人しか选ばれない最强の魔法使いの称号"大贤者"を得た。
けど彼女は俺ちょっと影で俺の阴口を叩いた村人に大ケガを负わせたり、俺に喧哗を吹っ挂けてきたチンピラを半杀しにする危うさもあった。
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俺に嫌がらせをしてきた政治家は数日で失脚し、俺をバカにした记事を书いた记者は后に勤めていた会社が破産して倒産した。
彼女は俺のことになるととたんに极端な行动に出るアブナイ节があるのだ。そしてそれはきっと俺への爱情表现であったのだ。でも俺はそれに気づかないふりをしつづけ、ついには姫様と结婚してしまった。彼女はそれに耐えられなかったのだろう。
この一件は、必ずしも彼女のせいではない。少なからず俺が原因だ。けど、起きたことはもう変えられない。
「ー。王国からの最终通告だ。今すぐ姫様を无伤で引き渡せ。それなら、命を夺うような処罚は与えない。さもなくばー」
「别にいいよ」
くだらない、と吐き捨てるように彼女はいった。
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