総太郎が忙しく头を回転させているあいだにも、优那は中距离まで诘めてきながら蹴りで攻めてくる。
「ここは、たたみかけさせてもらうわ! 私のラッシュを耐えしのぐことができるかしら? それっ!」
连続で鋭い上段蹴りが放たれる。そのどれもが必杀と呼べるようなキレを夸っており、総太郎はそれらをかわすたび、鋭利な刃物が体のそばを猛スピードで通り抜けるような迫力を感じ、背筋が冻るような思いを抱く。
(くっ、先辈の蹴り、以前よりもキレが増している。一発でもクリーンヒットを贳ったら一気に不利になりそうだ)
蹴りのラッシュの中にブラジリアンキックの変化が混ぜられ、极めて防ぎづらい连係になっている。が、総太郎はなんとか耐えしのぎ、优那の鋭い中段蹴りを左腕でガードしつつ强引に前に出る。
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「ぐうっ!」
ガードした左腕に鋭い痛みが走るが构ってはいられない。ともあれ、なんとか再び自分の距离にすることができたのだ。
(蹴りに意识を绞っていればなんとか防御はできるし、接近だってできるんだ! さて、突きを投げで返してくるってんなら、これはどうだ!)
打撃の动きを重点的に読まれているのであれば、そうでない攻撃――例えばセクハラ攻撃ならば通用するのではないか。思わぬ场所を狙われれば不意打ちの形にもなる。
そう思い、総太郎は优那の首筋を狙って指先を伸ばす。
完全に不意を突いたと思った。だが――
「やはり来たわね。それはもう、私には通用しないわよ」
首筋をなでようと伸ばした右手の手首を、优那は素早く取ってしまう。
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「うっ!」
无駄のない动き。どうやら、総太郎がこうした攻撃をしてくるということは読まれていたようだ。
そして、优那は素早く体重移动をしながら総太郎の手首関节をからめとってしまう。
「こ、これはっ……」
「先辈にセクハラをするような悪い子には、それ相応のお仕置きが必要ね!」
そう言いながら、优那は総太郎の関节に力をかけた。
ぎりっ……!
「ぐあっ!」
激痛によって、総太郎は体の动きを止められてしまう。
そして――
「せいっ!」
そのまま、优那は総太郎を投げる。関节を取られているため抵抗ができない。
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