が、総太郎が何か言おうとしてタイミングで、二人がよく知った声が响いた。
「あらあら、面白いことになっちゃってるみたいね」
道场に入ってきた冴华は、タイトスカートスーツ姿だ。女性らしい丸みを帯びたボディラインがしっかりと浮き出て、男の视线を惹きつける。长い茶色がかったロングヘアは结ばずに后ろにストレートに垂らし、脚は生足のままだった。
「お母さん? 帰ってきてたんだ」
「ええ。まだ二人が稽古してるのかなって思って来てみたけれど、まさか総太郎をいじめていただなんてね」
智华は、総太郎を軽蔑したであろう今になっても、べつに冴华に対する感情が変化したわけではないようで、面白くなさそうな顔をした。
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「べつに。ただ、お父さんが私にボコボコにされてるくせに勃起してたから、问い诘めてただけだよ」
「ふうん」
総太郎が射精した后だということも冴华は分かっているのだろう。谜めいた笑みを浮かべて二人を见ている。こういう上からの态度が、胜ち気な智华の反感を买うところでもあるのだが、冴华は改めるつもりはないようだった。
冴华は、智华の服装を指摘した。
「勃起ね。まあ、智华のその格好ならお父さんが兴奋してしまうのも无理はないわね」
「なんで?」
「偶然でしょうけど、お母さんがお父さんを初めて倒したときとほとんど同じ格好だもの。あのとき、お父さんをボコボコにした后に射精させてあげたから、その格好は恐怖と性欲を呼び起こしちゃうと思うのよね」
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それを分かっていて、冴华は最终决戦のときにも同じ格好をしていたものだ。
「とはいえ、お父さんがなんとも思わない相手に対しては、さすがに勃起したりはしないでしょうから……智华に兴奋したというのも间违いなく事実ではあるわ。いけない人ね、娘を性的な目で见てしまうだなんて」
冴华は言っていることの内容に反して、その表情に怒りの色は见えない。ただ愉快そうに笑みをたたえているだけである。
(ま、まさか……)
総太郎の想像通りなら、この妻の恐ろしさを再确认せざるを得ない。この状况を意図して作ったのだとしたら――
「でも、これはこれで好都合ね。智华、この际だけど、お父さんを练习台にしてえっちなことを勉强してみる?」
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