「やるな。今のは见事だった、いつ兎脚法を习得したんだ?」
「今までの锻錬の中でちょいちょい试してはいたんだけど、今日は稽古しているうちに感覚をつかめてきたから追い突きで使ってみたの。うまく噛み合ってよかったよ」
総太郎は気づかなかったが、今日の组手の最中にも秘法を试していたようだ。刚力法を要所で使っていたのは総太郎も察していたのだが、フットワークにも使おうとしていたのは気がつかなかった。
「ねえお父さん、今の感覚を忘れたくないし、もうちょっとやりたい! 付き合ってくれないかな」
「わかった。気持ちは分かるし、もう何戦かやってみるか」
「やった!」
総太郎は立ち上がる。组手はもう数试合ほど継続することとなった。智华も兎脚法の感覚を覚えたいであろうし、あと数回ならば兎脚法を使っても后遗症が出ることはあるまい。
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そうして再开した组手であったが。どうしたことか、総太郎はその后も智华にやられ続けた。
「やあっ!」
「ぐっ」
「隙ありっ!」
智华の蹴りに腰を打たれ、よろめく総太郎。そこに突きを打たれ、壁际に追い诘められて负ける。
さらにその次は、智华の一気呵成の攻めをさばけずに、一気に押し込まれて倒された。
「がはっ!」
突きで倒された総太郎を见下ろしながら、智华はいぶかしんだ。
「どうしたの、お父さん? いくらなんでも连続でやられすぎじゃない? さっきのハイキックがそんなに効いちゃったのかな」
「はぁ、はぁ……」
「秘法さえあればお父さん相手でもやりようはある、って思ってはいたけど。まさか、一気に実力が逆転しちゃうほどだったのかな。そんなわけはないよね」
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少し、その表情から好意的な色が失われてきているように思えて、総太郎は焦る。
(どうしたんだ、俺は……智华の技は、まだ俺の域にはないはず。いくら兎脚法を覚えたと言っても、それ込みでもまだ、いなすことができるはずなのに)
とにかくも総太郎は立ち上がり、构えを取る。
「すまないな、思った以上に智华が强くなっていて惊いたんだ。だが、ここからは父さんもお前を容赦なく倒すつもりでやろう」
「お、本当に本気でやってくれるんだ。面白くなりそう」
智华の目に好戦的な光が宿る。今日までの稽古では、総太郎は死にものぐるいの本気を出していたわけではない、そのことはさすがに智华も理解していただろう。しかし、ここまで追い诘められては力を出し惜しんではいられない。
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