知己は再び顔を真っ赤にして英利花から目を背けた。
(全く、英利花さんは自分がどれだけ魅惑的なのかわかってるのかなぁ???)
実际、英利花とこうして二人で仲良くいられるのは知己には喜ばしいことだ。たとえ恋爱関係になれなくても、こんな美人と话ができるというだけで羡ましがられるだろう。チラッと横を见ると、英利花はまだ笑っていた。そんなに笑いのツボに入ったのだろうか?
「あはは、ゴメンゴメン。でも、お世辞でも美人って言われるのは嬉しいわね。」
「???お世辞じゃないですよ???」
「え?」
今度は英利花が惊きの声を出してしまった。
「英利花さんは自分が美人だってもっと自覚した方がいいですよ。」
「知己君???」
あれ?なんだか変な空気になっている気がする。知己は何か悪いことを言ってしまったと感じ、强引に话题を変えようとした。
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「そ、そういえば、もう20分くらい运転してますが、これから行くお楽しみの场所までは后どれくらいなんですか?」
「え、あ、ああ、そろそろ车を降りて少し歩いたところよ。」
英利花は珍しく少し慌てた様子でそう言うと、近くの驻车场に车を停め、知己も英利花に付いていくように歩き始めた。
付いていった先は、表通りから离れた夜でも灯りが少ない通りであった。マンガの世界ならチンピラがいそうな雰囲気である。格闘技の経験など一切无い知己は、変な人に会わないようにと愿いながら英利花の后を追った。しかし、そんな心配は不要だったようだ。
「着いたわ。」
驻车场から徒歩5分弱のところで英利花の言う目的地に到着した。そこには看板も无くただ扉があるだけであまり人が集まるような娯楽施设には到底见えない。
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「この扉の先に何があるんですか?なんか危ない気がするんですけど???黒服の怖い怖いお兄さんとか出てこないですよね?」
不安げな知己に対して英利花はクスッと笑い答えた。
「そんなに怖がらなくても大丈夫よ。知己君なら絶対に喜んでくれるはずだから。さ、行きましょ。」
そう言うと英利花は知己の手を取り、扉を开けて奥へと进んでいく。
(英利花さんの手???白くてスベスベで、柔らかい??)
どうやら车での慌てた様子は既に无く、いつもの男を惑わせる明るく妖艶な英利花が戻ってきたようだと感じ、知己は照れながらも安心した。
扉の奥は地下へ向かう阶段になっていた。やはり、ここは危険な人达が集まる场所ではないかと考えていると、阶段が终わり英利花が出口の扉を开けた。そこにはきらびやかな受付のような空间があり、强面の男が1人いた。男はすぐにこちらを振り向き、知己は男と目があって恐怖で固まってしまった。そんな知己を他所に、男は口を开いた。
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