「総太郎とあたしの子供だからね。きっと强い格闘家になるでしょ、统一された神仓流の初めての当主になるかな?」
病院のベッドの上でそう言ってお腹を抚でた冴华の表情は、それまで见たことがないほど穏やかなもので、総太郎は初めてこの自分の支配者である女性を爱おしく感じたのだった。
そして、二人の间に娘が生まれ、それから长い年月が流れた――
ある日。道场主である冴华と、师範代の総太郎が手合わせをしている。
それを、门下生の女性たちが静かに见守っていた。この神仓流道场では、稽古がある日は毎回、冴华が秘法を使った技を披露するために総太郎との手合わせを见学させているのだ。
「はあぁっ!」
冴华が长いポニーテールを水平になびかせながら、鋭く踏み込んで追い突きを放ってくる。
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神速ともいえる一瞬での深い踏み込み。分かっていても対応できるものではない。
そして、追い突きが総太郎のボディに炸裂する!
ドスッ!
「ぐふうっ!」
鋭く突き刺さった冴华の拳。総太郎の体はくの字に折れ、その场にゆっくりと崩れ落ちる。
倒れた総太郎を见下ろしながら、冴华は息をつく。
「ふうっ。この追い突きも磨かれてきた気がするわね」
「う、うう……」
「それにしても総太郎、これでもう何万连败だったかしら? 相変わらず、あたしに胜てる気配がかけらもないわね」
そう言ってポニーテールを背中に送る仕草をする冴华。
中年と呼ばれるような歳にさしかかってきても、冴华の美しさは损なわれていない。むしろ気の强さが女性的魅力として现れたようなシャープな美しさは磨きがかけられ、あの顷にはなかった色気が备わってきている。傍で见ていた门下生たちも、その强さと美しさの両方に感叹のため息を漏らしていた。
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「やっぱり冴华さん、りりしくて格好いいわねえ」
「ああいう歳の取り方をしたいなー、すごく艳やかな色気をしてるし、憧れるわー」
门下生たちからそんな声が漏れてくる中、冴华は総太郎のそばに寄り、谁にも闻こえないようにささやいてきた。
「今日もあなたの负けだから、夜はたっぷりといじめてあげるからね」
「う……」
そんなことを言われると、総太郎は一瞬で勃起してしまう。道着なので分かりにくいであろうことが幸いだった。
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