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日文868(78)



「なんだろ、疲れてたのかな......悪い、折角気を回してくれたのに......」

「かーっ、ほんとだよまったく。どうせ寝るなら膝枕くらいして贳えば良かったのになー」

「あのなあ。膝枕って、おま............っ!?」




どくっ...........?




膝枕。ひざまくら。
その言叶を聴いて、头で理解してすぐのこと。强く鼓动が高鸣ると同时に、心の中が笹岭さんでいっぱいになる。彼女のふとももが頬を包み込んでいく妄想が止まらない。感触さえ、柔らかさと体温でさえ鲜明に思い描く事が出来た。笹岭さんに膝枕されたことなんてない筈なのに。喉の奥から唾液が涌き上がってくるのを感じる。脳に霭がかかっていく。

そうして、异様なくらいの多幸感に身体が包まれ始めて。
一秒。
二秒...
三秒......

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四秒経って、やっと。
すーっとそれらが引いていく。脉が正常になって、元の自分に戻っていく感覚。荒くなっていた呼吸を整え、大きく息を吐く。

「......おい? おーい? どした? 何かあった? もしかして割とマジで疲れてる感じ?」

そんな俺の姿を心配したのか、友人は目の前で手をひらひらと动かして见せる。今、俺の身体に何が起きたのかは自分でも分からない。何があったのかこっちが教えて欲しいくらい。けどそれよりも。これ以上こいつに気を遣わせたくない。その気持ちが胜ったらしかった。

「はぁっ......いや、大丈夫......」

かろうじてそう纺ぐと、友人は少しばかり眉をひそめて。

「えぇ......ほんとかよ......俺はもう席に戻るけど、体调悪かったら试験官やってる先生に言えよ? 保健室でも受けられるだろうし」 nwxs8.cc

いかにも釈然としないといった顔をしつつも、自分の席の方へと歩いていく。なんとか撒けた。自分を心配してくれている友人に対して「実は女の子のふともものことを考えていたらこうなっちゃいました」とは、とてもじゃないけど言えない。

......にしても。あの感情は、さっきの発作のようなあれは何だったのか。恋か。思春期なのか。多分违う。そういう甘酸っぱい类のものじゃなくて、何か灰色な欲が自分の中で涡を巻いているような気がする。昨日まではこんなこと一度も无かった筈なのに。なら一体昨日何があったのか。あの小さな部屋で、俺が眠っている间に。笹岭さんに何かされたのか。そんなことを考え始めた时。

とすっ

右斜め前の席から闻こえた音が、思考を遮る。机に鞄を置く音。意识がそこに向く。钓られて视线も动いて、その先で。ゆらりと、二本のそれがたゆたう。むっちりしていて、すべすべで。キメが细かくて、真っ白で。造形美としか言いようのないそれが、俺を诱うように揺れ动いた。
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