それだけのことで、まとまり始めた思考は雾散してしまって。すぐに头の中がふともものことでいっぱいになった。あのペンの代わりに、自分の指を这わせたら......とか。そんなことしか考えられなくなった。
「一体、俺に何をしたの......っ」
「うん、いいよ。教えたげるね。じゃあまずは、昨日のこと......思いだそっか」
笹岭さんはそう言って、右手の中指と亲指の腹をぴったりとくっつけると。
「これから、私が指を鸣らすと、君は昨日のことを全部思い出します。ほらっ」
「ちょ、何言っ――――」
ぱちんっ
俺が喋り终わる前に指を弾いて、小気味良い音を奏でた。それを聴いただけなのに、昨日の放课后の事を全て思い出す。今朝、あんなに头をひねっても、何一つ思い出せなかったのに。
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「あ......あ......」
同时に、あの快楽を思い出してしまう。
暖かくて柔らかくてむちむちのふとももに顔を包まれて、あやされるみたいに头を抚でられながら、床にこすりつけて......そのまま、そのまま......
「うんうん、うまくいったみたいだね。どうかな? あたまぽわぽわ~ってしたまま、きもちよ~くおしゃせーしちゃったこと、思い出せた?」
「あ、う......?」
笹岭さんの言叶に诱导されて、考えないようにしていたことを考えてしまう。骨盘が强く火照る。その热に耐え切れなくなって、ペニスを小さく跳ねさせてしまう。下着と擦れた先端が甘ったるく疼く。それがバレてしまったのか、彼女は目を细めた。
「あ~あ......? 君は顽张って思い出さないようにしてたのに、おちんちんが思い出しちゃったね......?」
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隆起したその先端を、ほっそりした人差し指が「とんとんとん......?」と叩く。スラックス越しの軽い刺激で、甘い疼きが倍に膨れ上がって、どんどん切なくなってくる。その指をなんとか振り払って、声を绞り出す。
「なんでっ、こんなことっ......」
それを聴いた笹岭さんは、「待ってました」とでも言わんばかりに、一层愉しげに笑って。わざとらしく、ぺろりと舌なめずりまでしてみせて、それから。
「それはねぇ......?? 君のことが好きだから......だよ???」
耳にキスでもしそうなくらいの距离で、そう嗫いた。
蒸気を多分に含んだ吐息が、たっぷりと耳にかかる。どくんと鼓动が高鸣る。身体の芯に、ぼうっ、と火が灯る感覚。
......违う。违う违う违う。これは嘘だ。
本当に、俺の事が好きなら。俺の成绩が下がるような、俺に嫌われるようなことはしない筈じゃないか。
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