别买

11う、ううん……」
 白い军服を身に缠った少年指挥官がベッドの上で目を覚ます。

「ここは……?」

 目を覚まして真っ先に映るのは身に覚えのない照明。目を周りに配っても家具から食器…全てに至るまで买い揃えた覚えのない物ばかりだ。

「…そうだ、僕は―!」

 少年指挥官は自分の状况を整理する。连合の指挥官である彼はとある作戦で远方に乗り出した际、敌対する重桜舰队の袭撃にあってしまったのだ。彼女たちの阵形はまるで指挥官を夺取するためだけに仕组まれたようなものであり、皆が重桜の面々に足止めを受けているスキに妙な薬を嗅がされ、そのまま気を失ってしまったのだった。早い话が、捕虏…ということだ。

「うっ……」

 すぐにでも逃げなければ…そう思い体を起こそうとするも、彼の手は手锭のようなものでベッドに缚り付けられており、动くことが出来ない。 本文来自nwxs5.cc

(僕を、一体どうする気だ……?)

 部屋の内装はデスクや収纳棚、照明の色合いやデザインから、ややメルヘンなイメージを抱かせる。それ故、捕虏を闭じ込めるために设営された部屋とも思えない。捕虏を捕らえておく部屋なら、精神的に追い诘める为にも、焦燥感を煽る部屋にするべきなのだ。それこそ石と鉄だけで作られた牢屋のような――。しかし客人のように飨されているわけでもなく、この手锭も、彼が捕虏である何よりの証拠だ。今の立场と、それに不适切なようにも思う部屋の内装…。そのアンバランスさが彼の不安を掻き立てる。

(わ、わからない…。捕虏を寝かせる为のベッドにしては、なんというか寝心地が良すぎる…。それに、なんだか…甘い匂いが……)

 状况を整理しようとすればするほど、混乱していく。自分が寝かされているベッド一つにしても惊くほどに寝心地が良い。そしてこの漂う甘い匂いは一体……?そう考えていると、不意に部屋の扉がカチャリ…と开けられる。 内容来自nwxs10.cc

「!!」

 来访者…いや、この部屋の主だろうか。少年指挥官はこの状况では无意味とわかっていても、身构える。

「皆さん遅いですね……、あ…指挥官さん、目が覚めましたか?」

(重桜…!)

 部屋に入ってきたKAN-SENは见覚えのない女性だった。白い军服、腰に差した军刀…。间违いなく重桜のKAN-SENではある。しかし、それ以上に目を引くのが…

(う……お、大きい…)

 その大きな胸だ。それは巨乳という言叶でも片付けられない、爆乳。膨张色でもある白い军服と、牛のような耳と尻尾が、その爆乳の存在を更に印象付ける。思わず见惚れてしまう…、しかし彼女は敌だ。なんとか毅然とした态度を取り戻し、厳しい目つきで睨みつける。
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