「どうぞ、寿々姉。座ってください。俺、お茶淹れてくるんで」
ぎこちない爱想笑いを浮かべて、もう一人の来访者である寿々姉に座るよう促す。
「じゃあ、お言叶に甘えて。ありがと、优马君」
ぺこりと头を垂れて、ふわりとした微笑を浮かべた后、寿々姉が菜々姉の隣に座る。
よく似た顔立ちが二つ并ぶ。
それもそのはず、二人は双子なのである。
二人とも、アイドルと言われても何の违和感も抱かないであろう整った顔立ちをしている。
髪の长さも同じく腰の辺りまで伸ばしており、违いはその色だけだ。
菜々姉は茶色。寿々姉は黒髪。
二人が部屋にいるだけで、自分の部屋だとは思えないほど华やかに感じてしまう。
それに、二人が傍を通っただけで、ふわりと花のようないい匂いがする。
俺は部屋を出て阶下のリビングに移动し、お茶の用意をした。
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二人と俺との间柄で言えば、従姉妹である。
俺の母亲の姉の子。
年は1个上。
俺が高校2年生なので、二人は现在、高校3年生と言うことになる。
こんな美人の従姉妹が二人もいるだなんて、健全な高校生男子ならば思わず己の幸运を神に感谢するのが正しい反応なのかもしれない。
少なくとも、同级生たちから羡ましがられることは间违いないだろう。
しかし、俺はそんな気持ちに等毛头なれなかった。
正直言って、俺はこの年上の従姉妹达が昔から苦手だったのだ。
仅か1歳しか违わないにも拘わらず、やたらと年上ぶり、近所に住んでいたこともあって、さながら奴隷のような扱いを受けてきたのだ。
泣かされた数など、それこそ数え切れないだろう。
しかも、亲たちの前では礼仪正しく振る舞うのだからやりきれない。
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泣かされた上に、事情をよく知らない亲に何故か叱られるという理不尽な扱いを受けてきた。
思い出すだけで、暗い気持ちになる。
东京の私立高校―――确か、ヴェイン学园とかいう名前の―――に进学し、姉妹仲良く东京で暮らしていた为に暂くは平和な日々が続いていたのだが、ふらりと帰ってきたのである。
大学生になる前の、ちょっとした羽伸ばしという訳だ。
ちなみに、双子のご両亲は父亲―――俺にとっては叔父さん―――の仕事の都合で、海外に行っている。
その为、数日间、家に泊まる事になったという訳である。
折悪しく、俺の両亲は町内会の旅行だかで、この数日间は家を留守にすることになっている。
つまり―――彼女たちが滞在している间、この家は俺と姉妹だけになるのだ。
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